子どもを持ちたいLGBT増加、法律上の問題は?

子どもを持ちたいと考えるLGBTの人が増え、支援団体に助けを求めている。その団体は「Meer dan Gewenst (More than Desired) 望んでいた以上」 という団体で、「レインボー親(LGBTの象徴である虹色)希望者」の問題に対応している。

同団体の情報提供イベントは年々規模が大きくなり、数年前は数十人だった参加者が、先週は175人に達した。参加者には、単身の女性や男性、女性カップル、男性カップル、トランスジェンダーの人々、第三の親として希望する人々など、さまざまな背景の人々がいる。彼らが共通して抱える質問は「私たちにはどんな選択肢があるのか?」ということだ。そして、子どもを持つことがどれほど簡単または難しいのかということも。

「人生最大の贈り物」

マリー(女性)、クリスチャン(男性)、マルコ(男性)の3人は、すでにこの過程を終え、共同親権の取り決めをし3人の子どもを育てている。子どもたちは、母親のところと父親のところを半々に行き来している。

3人全員が子どもを持ちたいという願望を持っていたが、マリーはシングルマザーで育てる自信がないと感じていた。ゲイカップルのクリスチャンとマルコも子どもを望んでいたが、共同親権が最も魅力的だと考えていた。そして3人は意気投合し、子どもを3人で育てるという道を選ぶことになる。彼らは子どもたちを「人生最大の贈り物」と呼んでいる。

法的親ではない

しかし、すべてがうまくいくわけではない。オランダの法律では、1人の子どもには最大で2人までしか法的親権が認められていない。そのため3人のうち2人のみが法律上の親となるしかなかった。マルコは法的には親ではないので、自分の子どもに関して、たとえば病院で決定を下すことができない。学校の親面談や公式な書類の申請、出産・育児休暇の手配なども、法的に親でないと問題が生じる。

「Meer dan Gewenst」は、オランダ政府に対して法律改正を早急に進めるよう求めている。家庭生活の現実に法律が追いついていないと感じているからだ。

レインボー家庭には、異性愛者の家庭が直面しない問題もある。どの家庭形態を選ぶか、代理母を利用するならどこで探すか、などの問題だ。例えば、精子提供者を選ぶ場合、知っている人からもらうのか、それともドナー銀行からかという選択もある。