アムステルダム発、ヨーロッパで急成長のファストフードチェーン?!
ヨーロッパで最も急成長しているファストフードチェーンはアムステルダム出身の起業家から生まれた。ハンバーガーチェーン・ファットフィルズ「Fat Phill’s」は、マクドナルドのようなファストフードの巨人に挑んでいる。その急成長の秘密は、Z世代とたっぷりのチーズソースにある。
創始者のアルミン・ヴァハビアン(29)は、3歳のときに両親とイランから難民としてオランダに入国した。父親の経営するペルシア料理店を手伝いながら、アメリカ旅行をし、このチーズソースたっぷりなハンバーガーを思いついたのだという。
2023年に開店したFat Fill’sは「健康志向やビーガン、ベジタリアンというトレンドに逆らいながらも」成功を収めている。実際、Fat Phill’sのハンバーガーはすぐに人気を集め、特にTikTokユーザーの間で話題になった。オランダ国内で20店舗を展開し、最近ではロンドンに店舗をオープンし、ミュンヘンにも新店舗が登場予定だ。
Z世代へのアピール
オランダの経済紙であるHet Financieele Dagbladは、先週末の特集記事でFat Phill’sを「ヨーロッパで最も急成長しているハンバーガーチェーン」と評している。イギリスのMetro紙では「McDonald’sを凌駕する」とも書かれている。イギリスでは、ヴァハビアン氏がイギリスの「Freshly Baked」との提携を結び、同国でFat Phill’sを100店舗展開する計画が進行中だ。
アルミン・ヴァハビアンによれば「顧客の多くはZ世代。彼らは『怠け者の世代』とも呼ばるが、非常に効率的だ。店舗に来たときには、すでに注文するものを決めている。イヤホンをしたままキオスクで注文し、ブザーを持って席に座るのが一般的だ。」
「ファット・フィル」の始まり
そのコンセプトの核となるのはアメリカの「Philly Cheese Steak」だ。これはグリルしたリブアイ・ステーキとたっぷりのチーズソースを挟んだサンドイッチで、ヴァハビアン氏はこれを「世界で最もおいしいサンドイッチ」と呼んでいる。アメリカ旅行中に味や本格的なダイナーの雰囲気に感銘を受け、なぜオランダにはこういう店がないのかと思い、帰国後すぐにこのアイデアを形にしたのだという。
参照:Het Parool