ブロッカー倒産で、調理器具市場の競争激化
雑貨・電化製品販売小売業者「ブロッカー(Blokker)」の親会社ミラージュ・リテール・グループ(MRG)、が破産申請を行った。ブロッカーは11月初めに経営破綻しており、その影響がMRGにも波及した。特に、ブロッカーが抱える新型コロナ関連の未払い債務(1,300万ユーロ)や、MRGが保証していた店舗の賃貸契約の債務が原因で、グループ全体の負債が膨らんだ。MRGはかつてオランダの主要な小売業者であり、ブロッカーのほか、インタートイズ、BCC、ビッグ・バザールなどのブランドを傘下に持っていた。
ブロッカーの倒産を受け、家庭用調理器具市場で競争が激化している。ヘマ(HEMA)やアルバート・ハイン(AH)などの企業が積極的に市場参入を図っている。例えば、アルバート・ハインは新ブランド「Blue Home」を立ち上げ、エアフライヤーやトースターなどの販売を開始。一方、ヘマはフィリップスと提携して、コーヒーメーカーなどを含む製品ラインを展開。
スーパーマーケット業界全体で収益減少が続く中、これらの企業は新しい収益源を模索しており、家庭用調理器具の提供がその一環となっている。専門家によれば、消費者が日常の買い物のついでにこれらの商品を購入する可能性は高いという。
一方で、家電販売の競合であるクールブルー(Cool Blue)は、この動きを注視。特にAHの「Blue Home」というブランド名が自社のブランドと似ている点を皮肉る動画を発表。クールブルーも独自ブランドを開発中とのこと。家庭用調理器具市場は、今後さらなる競争が予想される。