サッカー、対イスラエル戦で乱闘、負傷者

7日夜アムステルダムにて、イスラエルの「マカビ・テルアビブ」とオランダの「アヤックス」の試合が行われた。アムステルダム警察によると、木曜夜に市中心部でイスラエルのサッカーファンが花火や暴力で襲撃された。警察、ハルセマ市長、司法当局は「限度を超えた暴力行為」と非難し、事件の規模や被害者数の調査を進めている。警察は62人を逮捕し、暴動鎮圧部隊が数回出動しイスラエルのサポーターをホテルまで護送する事態となった。暴動の様子

病院によると、負傷者は7人で全員が治療後に退院。警察はさらに負傷者がいる可能性があるとして情報提供を呼びかけている。あるマッカビ・テルアビブのファンは、イスラム教徒と見られる人々から「パレスチナに自由を」と叫ばれながら攻撃を受けたと語った。

イスラエルのネタニヤフ首相もこの暴力事件を非難。イスラエル政府は支援者帰国のため航空機を派遣する予定と報じられているが、正式な確認は取れていない。

また、水曜夜にはイスラエルのファンが「ファック・ユー、パレスチナ」と叫ぶ映像や、建物からパレスチナの旗を引き裂く様子が確認されており、アテネやトルコでも同様の衝突が続いている。

昨年のイスラム組織ハマスによる奇襲に対するイスラエルのガザ攻撃開始以降、オランダでは反ユダヤ主義的な事件が急増しており、多くのユダヤ人組織や学校が脅迫やヘイトメールを報告している。ただ今回の事件が、多くのメディアが報道しているような反ユダヤ主義のものであるかは疑問である。サッカーのフーリガンと呼ばれる人たちの暴力での対立を、政治的に解釈すると民族間、国家間、宗教間で対立を助長する可能性がある。