オランダ人のギャンブル熱冷めず

オランダの賭博企業は昨年40億ユーロの利益を上げている。一昨年の33億ユーロから大幅な伸びだ。これは、オランダの賭博規制当局(Ksa)のデータから明らかになった。

増益の理由の一つは、2021年10月からオランダで合法的にオンラインギャンブルが提供できるようになったことがある。それ以前にもオランダ人はオンラインでギャンブルをしていたが、当時は違法サイトを利用していた。

Ksaの推計によると、今年の前半に月間で約45万5000人のオランダ人がオンラインでギャンブルを行ったとされている。これは前の6か月と比べてわずかに増加してる。6月に一部開催されたサッカー欧州選手権(EURO)によってスポーツベッティングの数が増加したことが一因だ。

昨年は、ホランドカジノ(Holland Casino)や他の実店舗の賭博施設も賑わった。2023年は、2019年以来初めてコロナによるロックダウンがなかったため、来場者数が増加した。

Ksaは国内でどれだけの人がギャンブル依存症にかかっているか正確には把握していないが、治療を求める依存症患者の数を追跡している。昨年、治療を求めた依存症患者の数は2456人で、前年に比べて28%増加した。この増加は、より多くの施設がデータを提供したことも背景にあある。依存症患者の大半は男性で(88%)、25歳未満の若者が依存症患者の6人に1人を占めている。

「若年層のギャンブル参加が依然として増加していることが見られる」と、Ksa。若者の賭け金は年長のギャンブラーよりも少額だが、それでも「注視しているべき動向だ」と強調している。