オランダでもいじめの問題は深刻
子どもの幸せ度が世界一だと言われているオランダでも、いじめの問題は深刻だ。毎年行われる「いじめ反対週間」が月曜日から金曜日まで行われ、2,500以上の学校が参加する。今年のテーマは「チャットする前に考えて」である。
オンライン(SNS)上でのいじめや噂話の影響は大きいと、「いじめ反対週間」を組織している「学校と安全」協会は述べている。子ども相談所であるキンダー・テレフォン(子ども電話)には毎週60本以上の噂や仲間はずれについての相談が寄せられている。このうち男子は48%、女子が52%とほぼ同率である。
ソーシャルメディア上で噂話や嘘などが拡大すると、ターゲットとなった子どもたちはとてもつらい気持ちで学校に行く。そして学校でさらにいじめが進行する。オンライン上で起こることは、しばしば学校や教室での出来事から発生していると協会は説明している。学校にとっては、子どもたちが学校外でオンラインで何をしているのかを把握することは難しい。
いじめられた子供たちだけでなく、いじめた子供たちも、後からその行動に苦しむことがある。「いじめをする子どもたちが、自分の行動の結果をよく理解しておらず、グループダイナミクスに巻き込まれてしまっていることがよく見受けられる」と、子ども電話のディレクター、ロリーヌ・デ・ヴィルデ氏は語っている。