フローニンゲンのガス田、オランダ政府は住民の安全より利益を追求

オランダ北部フローニンゲン州の一部で、1993年ごろより地震が発生してきた。最近では2012年にマグニチュード3.6という規模の地震が起き多くの家屋がひびや亀裂などの被害にあっている。地震のないはずのオランダで起きているこの地震の原因はガス田採掘という人工的なものである。住民は政府に対し対処を求めていたが何の措置も取られていなかった。

住民の圧力で政府が安全調査委員会OVVに調査を依頼し、水曜日に調査の結果を発表された。これによれば利益追求がガス採掘の最重要目的となっており住民の安全は二の次となっていた。政府は住民の安全と基本的人権を守る義務があるが、この義務の遂行を怠わってきていた。

1959年にガス田が発見されて以来、シェルとエクソンモービルの合弁会社NAMはオランダ政府の依頼で採掘を続けてきた。天然ガスはオランダ経済の基盤となり国家財政に大きな利益をもたらしてきた。これまでオランダ経済が他の欧州諸国と比較し豊かであったのも天然ガスによるところが大きかった。