深刻な人手不足、EU外からの労働力を求める
企業は、求人を埋めるために海外に目を向けることが増えている。UWV(オランダの労働局)によると、今年の前半だけでEU外から労働者を雇うための申請が18,800件に達している。これは、昨年の20,900件とほぼ同じ数である。過去の年と比較すると、2年前は15,000件、さらにその前年は10,000件未満であった。
最近、申請が多すぎて、通常の処理期間である5週間以内に対応できないことが多くなっている。EU外から労働者を雇う企業は、UWVに就労許可証を申請する必要がある。これには、イギリスやスイスからの労働者や、中国やインドなど遠方からの労働者も含まれている。また、オランダで難民申請中でまだ居住許可を得ていないが働く予定の難民についても、雇用主は許可証を申請しなければならない。
今年は、こうした許可証の申請数が大幅に増加している。その理由の一つは、オランダ国内で人材を見つけるのがますます難しくなっているためである。現在、約45万件の求人があり、埋めるのが難しい状況である。
さらに、2023年11月から難民が年間24週間以上働けるようになり、企業にとって魅力的な労働力となっている。その結果、難民を雇うための申請が昨年の2,000件から今年の前半だけで5,600件に急増している。また、アジア料理店が海外からシェフを雇うための規則が7月1日から厳しくなったため、多くのレストランがその前に許可証を申請している。
それでも、UWVは労働市場の逼迫が主な原因であると述べている。「経済と労働市場はコロナパンデミック後に急速に回復した。雇用主は今、解決策を探していて、その一つがEU外からの労働者の雇用である」とUWVは説明している。