マダニの季節が始まる。ライム病に注意

国立衛生研究所RIVMとワーヘニンゲン大学は、今後数週間のうちにマダニのシーズンのピークが来ると警告している。ピークは夏休みの始まりと重なる。
「ここ数週間、マダニ咬傷の報告数が大幅に増加している」とRIVM。 「夏はダニにとって繁殖時期なので、この時期にそのピークが来る。」ただ過去 6 か月間の報告数がこの期間の平均より 39% 少なかったのは例外的だという。
おそらく雨が多かったことも幸いしている。「マダニは天候に関係なく活動するが、雨が降ると人々は外に出なくなり草や他の植物と接触することが少なくなる。これが減少の原因だ。」ただしこれから野外での活動が増え、マダニに咬まれる確率は上がる。
感染したマダニに刺されるとライム病に感染する。咬傷の周囲に赤い変色が生じ、それが広がることがある。このような変色や、疲労、発熱、筋肉痛などの症状が現れた場合は、直ちに医師の診察を受け、抗生物質の投与を受けるべきだ。ライム病を初期の段階で治療しないと、症状が重篤化する可能性があり皮膚、神経、心臓の病気にかかることもある。
オランダでは毎年150万件のマダニ咬傷が発生していて、その半数は夏に起きている。このうち約 27,000 人がライム病を発症した。来週には何千人もの人が咬まれライム病に感染する可能性がある。ただ自然の中に行くのを控えるよりも、「こまめにチェックして、ダニがいたらすぐに取り除くのがいい」と専門家は警告している。
RIVMは、さらに3か月間は咬傷の周囲を注意深く観察し続けることが重要だとアドバイスしている。ダニに刺された後の発熱は、髄膜炎を引き起こすウイルスを示している可能性がある。咬まれてから数か月以内に周囲に赤い輪ができているのを見つけた場合は、抗生物質の投与を受けられるよう医師にかかったほうがいい。
「ダニは木から落ちてくるのではなく、実際には下からやってくる。自然の中を散歩するときは、ズボンを靴下の中に入れるのがいい。」とアドバイスしている。