規制緩和:飾り窓も再開に

7月1日からのコロナウィルス感染防止規制が緩和され、セックスワーカーも活動を再開できるようになった。緩和は「接触業」に関してはまずは美容、マッサージ、と段階を踏んで行われてきたが、この最後がスポーツジムと性産業である。この2つは当初の計画では9月1日から再開となっていたが、6月末に突然7月1日に再開という政府の発表があった。
有名なアムステルダムの売春スポットである「飾り窓」が窓を閉めてから3ヶ月半。コロナ禍以前は道を歩くのさえ困難なほど顧客や観光客で溢れていたが、この期間訪れる人はほぼゼロでゴーストタウン状態が続いていた。
セックスワーカーが部屋を借りるという形式の「飾り窓」では、オーナーが飲食業や商店と同じように顧客に対する注意事項を貼り、検温計や消毒液やマスクを用意している。あるオーナーによれば、これまで8人の窓の借り手がいたのに戻ってきたのは1人だけだという。
セックスワーカーで個人事業主として登録している人たちは、この休業期間毎月1052ユーロが生活保護として支給されてきた。しかし貯金を崩して生活してきたという人が多いという。また違法で仕事をしてきたという人もいるし、国に戻った外国人も多い。
再開後、通りには人が戻り始めているが、アムステルダムでは観光客が顧客の大半を閉めていたため、まだ元に戻るには時間がかかりそうだ。ただ、アムステルダム市はこの地区での観光客を排除する目的で、飾り窓の廃止を計画している。(ポートフォリオ6月29日の記事。観光公害。コロナ後のアムステルダム市の取り組み)