窒素ガス対策、オランダの高速道路制限速度時速100kmに減速

現在制限速度が時速120kmあるいは130kmの高速道路が、すべて時速100km制限となる。ただし19:00から6:00までの夜間はこれまで通りの制限速度。オランダ国営放送が報じたニュースによれば、政府が窒素対策の一部として講じる計画である。施行は来年の初めからとなる。

連立政権は12日朝、窒素排気ガス制限対策として短期的な建設工事に関する規制にも合意した。この規制により多くの建設プロジェクトが中止あるいは停止する可能性は高い。規制の詳細は今後詰めていく模様だ。

過去に高速道路の制限速度を120から130に上げた「スピード容認派」である中道左派の自由民主党(VVD)は、今回の減速には反対だが、窒素排気削減は差し迫った問題であるため、今回は譲歩する形となった。また来年には住宅を75,000戸新規建設する計画があるため、制限速度の低下による窒素排気制限が行われれば、この住宅建設も実現化できる。

同様な理由で家畜制限対策がとられ先月から農家のデモが続いているが、政府は家畜(牛)が発生させるアンモニアを減らす酵素を含んだ飼料の導入を計画している。また自然保護地区(Natura2000)にある牛飼育農場の移転などに2億5000万ユーロの投入も検討している。

ルッテ首相は、上記計画はあくまでも短期的なものであることを強調。さらに長期的な大気汚染対策を今後進めていくとコメントしている。