ベルギーのワロン地方1ユーロでトランプ大統領に販売?

米トランプ大統領はデンマーク領のグリーンランドは獲得できなかったが、ベルギーではチャンスがあるかもしれない。ベルギー最大の政党「N-VA」の青年部が、ツイッターで以下のようなメッセージをつぶやいた。「親愛なる大統領様。1ユーロでベルギーのワロン地域はあなたのものになります。電話ください。#GreenlandIsNotForSale"」 メッセージにはご丁寧にも自然が美しいワロン地域にトランプタワーを建てた写真も添付している。

トランプ大統領がこのメッセージに反応したかどうかは不明。ワロン地方はベルギーの南半分を占めるが、経済的には北部のフランダース地方より貧しい。言語はフランダース地方がオランダ語(フラマン語)であるのに対し、ワロンはフランス語である。ワロン地方はその昔は炭鉱で栄えたが、現在ではこれといった産業はない。ただし緑が多い美しい自然と魅力的な村が点在している。

ベルギーではフランダース地方が徴収した税金がワロン地方で使われると言われている。実際に試算された数字によればフランダース地方の徴税額のうち64億ユーロがワロンとブラッセルに流れているという。ベルギーでは、とくに北部のオランダ語圏で南北の分離運動が盛んである。今回のツイッターもこれを反映したもの。

N-VA党(新フラームス同盟)は、ベルギーのフラマン語圏であるフランデレン地域を基盤とする中道右派の地域主義政党である。