オランダ最大金融グループING銀行、資金洗浄扶助で7億7500万ユーロ罰金

オランダの金融最大手であるING銀行は、マネーロンダリング(資金洗浄)捜査を巡り、7億7500万ユーロ(約1000億円)の罰金を支払うことでオランダ検察当局と和解したと発表した。オランダ領キュラソーのランジェリー会社やロシアの携帯電話会社などが数億ユーロの闇資金を6年間に渡り洗浄したり、賄賂の支払いにING銀行を利用していたもの。
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ING銀行に開設した口座を利用し犯罪行為を6年間(2010年から2016年)行っていたのを見逃していたとし、この罰金はオランダ検察がこれまでに課した金額では最大。この犯罪行為には、ロシアの携帯電話起業VimpelComからウズベキスタンの大統領の娘に5500万ドルの賄賂支払いなども含まれている。資金洗浄の容疑では、キュラソーの下着メーカーによる1億5000万ユーロ、スリナムの建設資材メーカーによる900万ユーロ、野菜果実輸入メーカーのダミー会社などが含まれている。
検察によれば、オランダの反資金洗浄法違反およびテロ資金調停違反だとしてING銀行を起訴していた。ING銀行は7億7500万ユーロの罰金を支払うことで和解に収めたが、複数の従業員に停職やボーナス支給停止などの処分を下し、マネーロンダリング防止策を強化したと明らかにした。