ハイネケンを誘拐したオランダ史上最悪の犯罪者ホーレーダーの公判が始まる。

6名を殺害したとして裁判にかけられているオランダ史上最悪と呼ばれる犯罪者ヴィレム・ホーレーダー(59)の公判が5日始まる。ホーレーダーは殺し屋を使い6人を殺害したとされているが、実際に十分な証拠が見つかったのか、そして犯罪グループの仲間や自分の姉妹たちからの糾弾ははたして事実なのかが、オランダ人の関心を集めている。裁判はこれから数ヶ月に渡ってアムステルダムで行われるが、実際にどのような判決が下るのだろうか。

ホーレーダーの犯罪歴は1983年にハイネケンビールの経営者であるフレディ・ハイネケン氏を誘拐し3500万ギルダー(約23億円)を要求したことに始まる。身代金はホーレーダーの手に渡ったが、地下に埋めたとされるこの金はいまだに見つかっていない。ホーレーダはーは11年の禁固刑を言い渡される。その後ホーレーダーは2002年から2006年の間に、地下組織の犯罪者ら6名を殺害命令を下したとされ9年の刑が下されるが2012年に釈放されている。このほかにもおよそ25人の殺害事件にホーレーダーは関与したと見られている。

現在ホーレーダーはオランダ南部フフト(Vught)にある特別刑務所に3年間監禁されている。その間にも監視の目をくぐり、獄中からホーレーダーの悪行を暴いた実の姉妹であるアストリッドとソーニャへ危害を加えるよう手配していたといわれる。ハイネケン氏誘拐事件は当時世界中の注目が集まり、映画化もされた。

映画「ハイネケン誘拐の代償」