オランダ郵便行政改革、手紙35%減少で
オランダでもご多分に漏れずEメールやチャットアプリの普及で、手紙や葉書を送ることがめっきり減っている。経済省は郵便市場調査と分析の結果、市場を根本から見直す必要があると書簡にて議会へ通達した。「郵便配達のコストを抑えかつ効率的に保ち、配達企業にとっても魅力的であるために、根本な改革を行わねばならない。」とカンプ経済省大臣。
切手代(値上げ)、配達日(減少)、企業との連携などが今後の課題となる。2014年にも郵便量の減少とコストの増加により、配達日を週6日から5日へと減らしている。2011年にはメールでの通信が最も多く、書簡の送付は5位という位置づけにあった。ところが5年後の2016年にはワッツアップなどのアプリの使用がトップとなり、書簡は6位へと転落した。個人と企業が送付する書簡の数は2011年か2016年の間に35%も減少し、290億通となった。これに対し、オンラインショッピングの普及で小包の宅配量が同期間で81%も上昇している。
経済省は、将来的には郵便は宅配へと取って代わることになると予想している。例えば手紙は宅配業者やピザ宅配業者などの手に渡る可能性も高いという。郵便ポストも撤去されるところが増えているが、将来的には駅などの集約場所に持っていくしかなくなるかもしれない。具体的な郵政改革は、次期内閣が行うことになる。ちなみにオランダでは3月に総選挙が行われてからすでに4ヶ月たつものの、まだ連立内閣は成立していない。