プリンシェスダッハ、国王と女王のパレードと国家予算発表

9月の第3火曜日は、プリンシェスダッハ(Prinsjesdag、小さな王子の日)と呼ばれる国会開催宣言と来年度政府予算案の発表の日である。金の馬車に乗った国王と女王が国会のあるハーグをパレードをし、その後騎士の部屋にて来年度の政策についてスピーチを行う。今年は金の馬車が修復中のため、ガラスの馬車が代用される。

オランダは金融危機からは完全に脱し順調な経済成長を続けている。経済成長率は1.7% 失業者も大幅に減っている。予算案で目立つのは国家の安全と警備に4億5000万ユーロの予算が追加。これは昨今のテロやサイバー攻撃の脅威への対応である。さらに削減の一方であった防衛費も世界情勢が変わる中、3億ユーロの追加予算が計画されている。

オランダには40万人の貧困家庭に育つ子どもたちがいる。衣食住には困らないものの、他の子供達ができるスポーツや水泳教室、学校での旅行などに参加できない。来年度はこれに対する助成金が用意される。このほか、スポーツやアートへの予算もそれぞれ1億ユーロ増額。託児所への助成金も2億ユーロ追加と、「子供関連予算」に力をいれている。
予算削減が行われるのは欧州連合(EU)への供出金で、今年度より3億ユーロの削減である。そして難民流入も大幅に減ると予想されているため、難民受け入れ予算も削減する。