アムステルダム、エアビーアンドビー増加による問題解決に乗り出す

アムステルダム市は、エアビーアンドビー(AirBnB)などの民泊の増加で住民からの苦情が絶えないなか、他の観光都市と協力し問題解決に取り組む。静かな住宅地が観光客による騒音に悩まされるなど、民泊拡大以前にはなかった問題が浮上している。さらにエアビーアンドビーの増加は不動産価格の高騰に密接に関係しており、これは世界中どの観光都市でも頭の痛い問題となっている。シェアリング・エコノミーの花型であったエアビーアンドビーは、当初の理念とは離れ、貧富の差を増長させる一因となりつつある。持つもの(家の所有者)のみが賃貸による所得を得られる。
他の都市ではそれぞれ独自の規制を敷いている。深刻な住宅不足に悩むベルリンでは、今年5月1日からエアビーアンドビーをする場合に市での貸家登録が必要になった。登録をしない場合には最高10万ユーロの罰金が課せられる。バルセロナでは基本的に自宅を観光客向けに貸すことは禁じられているが、実際には全く管理は行われていない。
アムステルダム市は2014年からエアビーアンドビーと協議の末、年間で60日間の賃貸を認めるという合意に至った。また市は賃料に市税を徴収することで、昨年だけで550万ユーロ徴税した。市によれば80%のオーナーは規制を守っているという。しかし、これが問題解決にはつながらないため、新たな解決策を模索中である。