カナダの百貨店チェーン「ハドソンズ・ベイ」オランダに60店舗計画

カナダ最大の百貨店チェーン「ハドソンズ・ベイ(Hudson's Bay Company)」がオランダで60店舗を展開する計画で、これが実現するとオランダ最大の百貨店チェーンとなる。同社は2013年に米国の有名高級百貨店である「サックス・フィフス・アベニュー」を買収、2015年にはベルギーの「ギャレリア・イノ」をグループに入れている。オランダでの最初の店舗は2017年にオープンの予定だという。
ハドソンズ・ベイがオランダの一般紙フォルクスクラント紙に語ったところによれば、同社はオランダでの展開を長期にわたり検討してきたというが、今年の1月に中堅デパートチェーンである「V&D」が事実上倒産したのを機に、計画が具体化してきた。
「ハドソンズ・ベイ」がオランダで展開するのは、「サックス・フィフス・アベニュー・オフ・フィフス(Saks Fifth Avenue Off5th) と「ギャレリア・イノ」という2つのライン。前者は、米国の高級デパート「サックス・フィフスアベニュー」のブランド商品アウトレット。後者はヒルフィガーやカルバン・クラインといった中級のブランド商品を扱うデパートで、バイエンコルフのようにグッチやルイ・ヴィトンといった高級ブランドは扱わない。このラインは、V&Dがカバーしなかった商品群で、大きな需要があると見込まれている。ハドソンズ・ベイは世界で450店舗を展開していることで、その購買力が強みである。同社はさらに、ドイツの百貨店チェーン「カウフホフ」137店舗そしてベルギーの「イノ」16店舗を買収し、北西ヨーロッパでその地位を固めていて、オランダへの進出もその一環であると見られる。「ハドソンズ・ベイ」が倒産したV&Dの建物を使用するかしないかは未定である。