オランダの開発途上国援助「効果的かつ効率的」に改善される、調査結果
オランダは過去5年間で総額19億ユーロを開発途上国援助に支出しているが、これまで開発援助金の使い道がはっきりしなかったり、効果がきちんと評価されていなかったりするという批判が多かった。しかし今回マーストリヒト大学が行った大規模な調査で、援助に効果が見られかつ効率的であるという結論が出た。64カ国、19の団体による200件以上の援助プロジェクトを詳細に調査した結果である。調査を指導したのは同大学の「テクノロジーと社会」を専門とするバイカー教授で、今回8000ページに及ぶ調査結果を、貿易・途上国開発省に提出した。同省のプラウメン大臣は調査結果に満足しており、開発途上国での社会基盤の強化に焦点を当てる政策への転換が功を奏していると述べている。
調査結果では、53件のプロジェクトがいわゆる「ミレニアム開発」目標達成に近づいていると判断された。ミレニアム開発には初等教育の達成や健康管理そして環境の持続可能性などが含まれている。
開発援助の例では、発展途上国での起業を援助する団体ICCOによるインドでオーガニックコットンの栽培援助が挙げられる。この団体は、インドのアンドラ・プラデシュの有機農家団体チェントナと共同でオーガニック・コットンの栽培技術を伝え、農家の所得を40%増やすことを目指している。現在までに、通常の綿花を栽培する農家より26%高い所得を得られるようになった。
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