報道の自由度ランキング、オランダ6位に戻る

2023年の「報道の自由度ランキング(Press Freedom Index)」でオランダは6位に返り咲いた。2021年まではずっとトップ10内にランクされていたが、2022年には28位と急降下した。これはジャーナリストでTVキャスターだったデ・フリース氏の殺害とジャーナリストへの暴力などが反映されていた。

国境なき記者団(RSF)が毎年行っている報道の自由度調査の中で、ジャーナリストの安全性に関してオランダは大きく改善した。2021年のコロナ禍でのロックダウン時には国内でのデモと暴動が増え、同時にジャーナリストに対する暴力も多かった。これがなくなったことで、オランダの報道自由度は大きく上昇したもの。

報道の自由度は、多元性、メディアの独立性、多様性、透明性、メディア環境と自己検閲、法的枠組み、透明性、ニュースと情報の生産を支えるインフラの質を評価基準としている。

今回の調査では、ノルウェーがトップ、続いてアイルランド、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、そしてオランダがトップ10入している。これに対し、アフガニスタン、イラン、ロシア、イラク、イラン、北朝鮮などは自由度が低い。中国は下から2番目へと落ちている。

RSFによれば、報道の自由度ランキングは大幅な上昇と下落が見られ、非常に大きな変動性を示している。この不安定さは、多くの国で当局側の攻撃性が増し、ソーシャルメディアや現実世界でジャーナリストに対する敵意が高まっている結果である。ボラティリティは、偽情報(フェイクニュース)を作成配布し、偽情報を作成するためのツールを提供するフェイク・コンテンツ業界の成長の結果でもある。そしてフェイクニュースを信じこれをSNSを利用し広める人が急増していることも、報道の自由度を揺るがしている。

2023年報道の自由度ランキング