2023-05-03
報道の自由度ランキング、オランダ6位に戻る

2023年の「報道の自由度ランキング(Press Freedom Index)」でオランダは6位に返り咲いた。2021年まではずっとトップ10内にランクされていたが、2022年には28位と急降下した。これはジャーナリストでTVキャスターだったデ・フリース氏の殺害とジャーナリストへの暴力などが反映されていた。
国境なき記者団(RSF)が毎年行っている報道の自由度調査の中で、ジャーナリストの安全性に関してオランダは大きく改善した。2021年のコロナ禍でのロックダウン時には国内でのデモと暴動が増え、同時にジャーナリストに対する暴力も多かった。これがなくなったことで、オランダの報道自由度は大きく上昇したもの。
報道の自由度は、多元性、メディアの独立性、多様性、透明性、メディア環境と自己検閲、法的枠組み、透明性、ニュースと情報の生産を支えるインフラの質を評価基準としている。
今回の調査では、ノルウェーがトップ、続いてアイルランド、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、そしてオランダがトップ10入している。これに対し、アフガニスタン、イラン、ロシア、イラク、イラン、北朝鮮などは自由度が低い。中国は下から2番目へと落ちている。
RSFによれば、報道の自由度ランキングは大幅な上昇と下落が見られ、非常に大きな変動性を示している。この不安定さは、多くの国で当局側の攻撃性が増し、ソーシャルメディアや現実世界でジャーナリストに対する敵意が高まっている結果である。ボラティリティは、偽情報(フェイクニュース)を作成配布し、偽情報を作成するためのツールを提供するフェイク・コンテンツ業界の成長の結果でもある。そしてフェイクニュースを信じこれをSNSを利用し広める人が急増していることも、報道の自由度を揺るがしている。
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2016-04-30
世界報道写真展2016
世界報道写真展(ワールド・プレス・フォト)がアムステルダムの新教会で開催されている。この展覧会は1955年にオランダの報道写真家グループが世界へ発信するために始めたのがきっかけで、現在では世界45カ国で巡回展が開催されている。毎年、世界中の報道カメラマン、新聞社などから応募作品が集められ、この中から優秀作品が選ばれ展示される。世界中の報道の現場で撮影した写真を見ることで、ニュースをより身近に感じることができる。今年の最優秀作品は、バリケードから子供を逃す難民をとらえた写真。
オランダのあとには、6月に日本の7箇所で開催される予定である。
日時:2016年4月16日ー7月10日
場所:アムステルダム新教会、Dam、Amsterdam
2016-04-21
報道の自由度、オランダは世界2位
報道の自由度は世界的なレベルで劇的に下がりつつある。パリに本拠を置く「国境なき報道団」が毎年世界各国の報道の自由度を調査しているが、これは2016年の調査結果に対するコメントである。オランダは昨年度は4位だったが今年はフィンランドに次いで世界2位に上がった。報道の自由はオランダでは法律で守られており、特に政治などに関する「風刺」も自由であるべきだと明記されている。
国境なき報道団によれば、世界の指導者たちはジャーナリズムに対し病的とも言える妄想をいだき、商業的な利益を追求するメディアを自分の手中に収めようと躍起になっている。「ジャーナリズムは、プロパガンダと記事の内容に対するスポンサーからの圧力に屈するべきではない」と同団体。
中東やアフリカでは、テロや紛争そして当局からの圧力で報道の自由は奪われている。中南米でも犯罪組織や汚職などはメディアに登場しない。米国では諜報機関の情報をメディアに流すことを禁じられ、これも報道の自由に反すると批判されている。
最も自由度が低い国はエリトレア、北朝鮮、トルクメニスタン、シリアそして中国である。自由度が高い国は、フィンランド、オランダ、ノルウェー、デンマークやニュージーランドである。日本は、調査対象の180カ国のうち、前年より順位が11下がって72位だった。
2015-02-12
報道の自由度世界全体で悪化。オランダは4位。
国境なき記者団が世界180カ国を対象に、メディアの多元性、独立性、ジャーナリストに対する安全確保などを基準に報道の自由度を調査し2015年番報道の自由度ランキングを発表した。
例年通りフィンランド、ノルウェイ、デンマークは上位を占めこれにオランダが続いた。オランダは昨年度は2位だったが、若干下がっている。ランキング下位にはトルクメニスタン、北朝鮮、エリトレアが載っている。米国は3位落ちて49位、日本も2位下がり61位となった。
2015年度報道自由度を見ると昨年2014年の情報発信の自由度が全体的に悪化していることが明らかである。戦争、非国家からの脅威の増大、デモの最中の暴力、経済不況などが影響している。特にシリア、イラクでのイスラム国によるテロ行為、ナイジェリアのボコハラムでの内乱などが自由度の悪化の原因となっている。
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