採血ロボットで人手不足解消

医療技術者や看護師の代わりにロボットが腕に注射して採血するのが可能になる。ユトレヒトの企業フィテストロ(Vitestro)が開発したロボット機械で、これが市場に出ると数百万人の採血が可能になる。待ち時間なし、人手なし、という画期的な機器である。化学療法などで血管が硬直している人への注射や採血は難しいが、これもロボットが正確に注射ができる位置を見つけることが可能だ。

フィテストロ社は現在EUの認定を待っているが、これを受け取ればすぐに開始が可能となる。人手不足で悩むオランダの病院やラボも導入を待っている状態だ。

ラボや病院のスタッフがまずバーコード付きの試験管をロボット機械に入れる。患者はロボットのスクリーンに出ている個人データを見て確認。その後ロボットに腕を入れると、消毒が行われ、人工頭脳と赤外線を利用し正確な注射位置が見つかる。もし注射位置が見つからない場合は、他の腕を試すよう指示が出る。一連の操作は機械の中で行われるため、注射針は見えない。

オランダでは10年後の2032年には13万7千人の医療従事者が不足すると予想されている。この血液採取や注射だけでも自動化することでかなりの人手不足が解消できる。