2023-04-18
交通事故死過去27年で最大に、特に自転車

昨年のオランダにおける交通事故死は737名で、2008年以来最大となった。とくに自転車での事故死が突出していた。昨年の自転車での事故死は291件と一昨年の84件を大幅に超えている。この数字は1996年以来最大となっている。
半数の自転車事故は車との接触事故だ。とくにデリバリー車やバスなどとの接触が多い。このうち死亡事故は自転車の転倒で、年齢層では70歳以上が多い。
2021年からの激増は、それまでのコロナ禍による外出の減少が大きく影響している。自転車では外出するが、他の交通機関が少なかったことで事故も減っていた。
自転車事故の増加は、電動自転車そしてスピードを上げて走るデリバリー車の急増も大きく関係しているようだ。
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2022-02-07
電動自転車の盗難増える

オランダでも電動自転車は人気だが盗難も増えている。2021年に警察に届け出が提出されたのは22,593件で、2020年に比較し25%増えている。自転車と電動自転車協会(SAFE)がまとめた統計である。
路上に駐輪している電動自転車が盗まれるというのがほとんどだが、家に入り込まれたり脅しで盗まれたというケースも1900件ほどある。一昔前には普通の自転車の盗難が多かったが、最近では電動自転車盗難が増えている。2021年の普通の自転車の盗難届け出数は26,365件で前年より45%も減っている。実際の盗難数はもっと多いのだが、わざわざ警察に届ける件数が減っているとSAFE。電動自転車の場合には、価格が高いこともあるが、保険がかけられていることが多いため、警察へ届けることが多い。
電動自転車に乗る人は、認定付きのチェーンなどを使い盗難を防いだほうがいいとSAFE。家に駐輪する場合も鍵をかけ忘れないよう助言している。
盗難が多いのは都市部。とくにユトレヒトで増えているという。このほか、ロッテルダム、ハーグ、アムステルダムでの電動自転車の盗難が増えている。
2021-01-19
ルッテ首相の自転車のブランドは?

先週金曜日、マーク・ルッテ首相が辞任を国王に報告するため、国会から国王の住居であるハウステンボス(ハーグ)に向かった際に使用したのは公用車ではなく愛用の自転車だった。通勤には自転車を使っているものの、国王への謁見にも自転車というのが国外のメディアの目を引いていた。さて、この自転車のブランドは?
マーク・ルッテ暫定内閣首相の自転車のブランドは、オランダ国産の「Koga」。先週の金曜日の内閣解散報道以来、この自転車メーカーへの問い合わせが引きも切らないという。ルッテ首相の愛用車は「Koga F3」で、3年前に購入したもの。ヘーレンフェーンに本社を置く「Koga」の広報部によれば、ここ数日F3の売上が急増しており、「ルッテ効果」が見られるという。F3は電気自転車ではなく普通のシティバイク。Koga社が首相にプレゼントしたと思っている人も多いらしいが、実際にはハーグのディーラーで1300ユーロで購入したという。「トランプ大統領は150万ドルのビースト車で移動したが、ルッテ首相は1300ユーロの自転車。これほどオランダらしいものはない。」と同社。
2019-07-01
オランダ、7月1日から自転車での携帯電話使用禁止に

オランダの交通法61条が7月1日から自転車にも拡張される。この法律は、車両、バイク、身障者用乗り物運転中での携帯電話操作を禁止するもので、本日からはこれが自転車そして路面電車(トラム)の運転者にも適用される。さらに「携帯電話」が「携帯電子機器」へと変更され、タブレットや他の電子機器にも拡大解釈される。罰金は16歳以上では95ユーロ。16歳未満は半額である。
運転中のアプリの使用が禁止となるが、グーグルマップなどのナビの使用や携帯電話での通話はどうなのか?これらも実際には全面禁止である。ただし、ナビが固定されている場合は問題ない。また通話もハンズフリーなら許可されている。ハンズフリーの場合も、イヤフォンは右耳に入れるのがいいという。左耳は空けておいて車などの交通音が聞こえるのが望ましいらしい。
自転車が体の一部になっているオランダ人にとって両手離しで携帯をいじるのは朝飯前。しかし車両や歩行者にとっては脅威であり、事故も多いためこの法律施行となった。
(画像:NRC)
2019-04-09
アムステルダム、スクーターの自転車道路通行禁止に
スクーター(原付きバイク)は4月9日からアムステルダムの中心部(高速道路A10より内側)では、自転車道路を利用せず自動車道路を通行するいう条例が施行された。またこれまでスクーターにはヘルメットの着用は義務付けられていなかったが、自動車道路を走るスクーターはヘルメット着用が必須となる。さらにスクーターは時速25kmが最高速度でこれ以上のスピードは違反となる。アムステルダム市は、この条例で交通の安全を確保するとともに、自転車専用道路の混雑を緩和するのが目的。
しかしこの条例に反対する請願書に現在42,000人が署名している。スクーターが自動車道を走ることによる事故が心配だという。車はスクーターより大きいだけでなくスピードも出るため、衝突や接触事故などが起きやすいというのが反対者の見地。車とスクーターの混合は、スクーターと自転車が同じ道路を走るより危険度は高いという。
ヘルメット着用はアムステルダムだけでなく全土で義務化される予定だ。昨年末に130名の医師が脳損傷の危険を提唱しヘルメット着用の請願を提出している。現在オランダには70万台のスクーターが登録されている。
2019-01-31
自転車運転中に携帯操作で罰金95ユーロ!
オランダでは自転車走行中にメールやソーシャルメディアを利用する人が驚くほど多い。7月1日からこれが警察に見つかると95ユーロの罰金が課せられることになる。自転車走行中のアプリ使用以外の罰金では、酔っ払い運転で100ユーロ、赤信号無視で95ユーロ、無灯運転で55ユーロとなっている。
自動車の運転中に携帯電話を利用すると、240ユーロという高額な罰金が課せられる。これは自転車運転中よりも他の車や人への損傷が大きいという理由からだ。車の場合には、アプリ使用だけでなく通常の通話でも同様な罰金が課せられている。自転車の場合、携帯電話での通話は合法である。
自転車走行中の携帯電話使用による事故数は明らかではないが、10年前の4%をかなり上回る数字になっているという。
自転車走行は車の運転と違ってあまり取締も厳しくなく違反事項も少ないと思いがちだが、実は違反事項は多い。上記以外にも右左折で腕で方向指示を出さないのは違反で、罰金も35ユーロ。横断歩道やその近くで追い抜きをすると150ユーロの罰金が課せられることを知っている人は少なそうだ。もっと意外なのは、自転車のベル(警音器)が作動しないと35ユーロの罰金!
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