エネルギー費の補償で、預金急増加

昨年11月末、預金口座に振り込まれた金額は20億ユーロ。この金額はかつてない高額である。11月12月と、高騰する光熱費に対し政府が各世帯に一律190ユーロの補償金を支払ったが、その金額が全額あるいは一部預金口座に移されたものと見られる。ING銀行のエコノミストも「ちょっとした不定期所得の一部を預金口座に入れた」と見ている。

コロナ禍では給与生活者は散財せず預金していたが、ロックダウンも終わった今消費も通常パターンに戻っていた。そして今回の補償で、余剰資金を預金口座に入れるという習慣が戻ったようだ。ただ今回のエネルギー費補償は、今後どうなるかわからないエネルギー費の支出に備えるものと捉える人が多く、預金に回していると先のエコノミスト。

11月の預金総額は210億ユーロ増え4250億ユーロという巨額になった。将来のエネルギー費の上昇に備えるだけでなく、不確実な未来に備え預金をするという人が増えているようだ。12月にもこの190ユーロの補償金が支払われたが、おそらく11月と同様預金額が増える予想だ。