石灰の多いオランダの水を飲んでも大丈夫?

オランダの水は衛生的には問題ないが、1日中水道水を使ったコーヒー、お茶そして水を飲んだり料理に使用するのは体にいいのだろうか? オランダの水は石灰の含有量が多く、やかんなどに白い水垢が付着するが、これは体に影響を与えるのか? どの程度の量なら問題ないのだろうか?

石灰は、水道水に自然に含まれる炭酸カルシウムとマグネシウム塩の組み合わせだ。水の硬度は石灰の量で決まる。石灰は不健康ではなく、逆にカルシウムの供給源だが、非常に多量の石灰を含む硬水を使用すると悪影響を与える可能性もあるらしい。
たとえば、コーヒーや紅茶などに水道水を使うと味はかなり落ち、シャワーでの使用は肌の乾燥を速める。 極度の乾燥肌の人には理想的ではない。 さらに、バスルームの壁、蛇口、やかんの見苦しい水垢も放っておくとあっという間に増える。
オランダの水の硬度は場所によって異なるが、平均的なのは8°dH。水の硬度を表す指針はいくつかあるが、°dHはドイツのもの。これを適用すると
0-4: かなり軟水
4-8: 軟水
8-12: 平均的
12-18: やや硬水
18-30: 硬水

さて法律上では飲料水にはどの程度の石灰含有が許可されているのだろうか。オランダでは5.6から14°dH内なら問題なく飲料水として許可されている。したがって、この範囲内なら健康への害はないという。ただ1日に2500ミリグラム以上のカルシウムを摂取すると体への害がある可能性もある。ただし、オランダの水道水を飲んでいてこの量のカルシウムを摂取することは考えられない。

オランダの水道会社は厳格な水質管理を行っている。ただ消費者協会は、水硬度が20 °dH 以上の場合には専門家に相談するのがいいと推奨している。