光熱費と鳥インフルで卵の価格高騰

卵の価格が高騰している。光熱費や飼料価格などの高騰に直面している養鶏業者は、卵の価格を上げざる得なくなっている。さらに鳥インフルエンザの流行で鶏処分や隔離義務のため、収益モデルに圧力がかかっている。このため卵の価格は昨年比較で20%上昇。卵だけでなく原材料に卵を使っているパスタやシャンプーなどの製品にも影響が出ている。

価格高騰は今年の初めからじわじわと始まっている。まず飼料になる穀物価格の上昇、これに次いでエネルギー費の上昇。これらはウクライナ戦争が引き金となっている。さらに追い打ちをかけているのが鳥インフルエンザの流行。10月の初めからオランダ全土で隔離政策が展開され、輸送業者も卵の輸送がこれまでのように養鶏所から養鶏所へまわることが禁止された。これにより、輸送業者は卵を養鶏業者でピックアップしたら、すぐに卸売業者に運ばなければならず、この重なる往復作業で1度に1000ユーロは高くなり、これが卵一個に1セント加算される。

鳥インフルエンザですでに600万から1000万羽の鶏が処分されている。さらに隔離義務は来年の春まで続く。このため養鶏業者はさらなる苦境に立たされることになる。

卵といってもオーガニックなものからびっしりと詰まった養鶏所で育てられたものまで、各種あり価格も違う。
わかりやすいのは、卵についた0から3までの番号である。
0: 有機卵(Biologischei)の卵。鶏は鶏舎から外に出られる。くちばしは切られていない。
1: 放し飼い卵(Vrij Uitlopei) : 野外に出られる。1羽につき4平米の広さを与えられている。
2: 放し飼い卵(Scharelei):上記と同じ放し飼いだがオランダ語表示は異なる。びっしりと詰まった養鶏所ではないが、くちばしは切られ、外に出られない。
3: びっしりとつまった養鶏所内で育てられ、くちばしはカットされている。この養鶏方法の卵はオランダで禁止されているが、加工製品には使われている。