食品ロス。消費期限と賞味期限の違いを知る

食品ロスが世界中で大きな問題となっている。オランダの消費者が廃棄する食品はひとり年間34キロにも上る。これには消費期限の曖昧さも影響している。

オランダの消費者が購入する食品の10%がゴミ箱行きとなる背景には、消費期限と賞味期限の違いを知らないことがある。賞味期限が切れているものは消費は可能なのに捨ててしまうことが多い。オランダ語では消費期限はTGT (te gebruiken tot)、賞味期限はTHT (ten minste houdbaar tot)と記載される。前者は記載されている期日までに消費しないと、(目には見えないが)腐ったりカビが生えたりする可能性がある。肉や魚などがその例だ。これに対し賞味期限(THT)のほうは、ビールや缶入り製品など、腐敗やカビなどの問題がない製品につけられている期限だ。つまり健康上の問題は発生しないが、質が落ちる可能性があるものだ。もちろん賞味期限が切れてから永久に食べられるというわけではないが、すぐに捨てる必要はない。

オランダ人でこの消費期限と賞味期限の違いを知っているのは38%に過ぎず、賞味期限が切れるとすぐにゴミ箱行きになる食品が多い。もし賞味期限にこだわらなければ、年間ひとり14キロの食品ロスが減る計算だという。

オランダ食品センター、TGTとTFT