ドロンテンで認知症の人たちのための遊歩道が完成

オランダでは認知症の人たちへの理解が進んでおり、認知症カフェなど施設も充実している。フレーフォラント州にあるドロンテンでは、認知症の人たちのための遊歩道が完成した。遊歩道は、施設からショッピングセンターまで続いている。途中、標識はほとんど見当たらないが、道路を渡る場所はどこも同じ形態になっているので迷わない。溝もすべて同じ深さだし、自転車道も完備している。

遊歩道の途中には4ヶ所に休憩用ベンチも用意されている。ベンチは明るい緑色で見つけやすい。ドロンテンにあるアルツハイマー・カフェで働くヘルムスさんによれば、「認知症の人は見つけやすいことがとても重要なので、このほかにも花など認識しやすいものを設置するといい。」という。

ドロンテン市では道路を修復しなければならなかった時に住民たちにアンケートをとった。その結果、認識しやすいだけでなく、静かで安全なルートを確保することが必要だと判明した。道路を利用している人は「明らかな改善。とくに安心して交差点を渡ることができる。」と話している。「以前はタイルにつまづいたりしたが、今ではスムーズだ。」という。

東部のエンスヘーデ市でも、認知症の人に優しい横断歩道を敷設している。明るい色に塗られていて、歩道と同じ高さに作られている。車椅子や歩行補助機を使っている人も段差なしに横断できる。歩道の高さに盛り上げた横断歩道は、車の速度を落とすためのスピードバンプという効果もある。