ロシアからのガスの供給が止まってもオランダは大丈夫!

欧州はEUによる制裁とウクライナへの支援に対する報復として、ロシアが天然ガス供給を完全に遮断する事態を懸念している。しかしオランダのガスユニー輸送サービス社(GTS)の調査によれば、それでもオランダはガス危機に陥らないはずだという。ガス輸送を行う同社は、ロシアからの供給が止まって、しかもフローニンゲンでのガス採掘が再開されなくても、産業界にガスの供給がなくなる心配はないと、FD紙に語った。さらに、ガス不足が深刻なドイツがオランダに頼ってきたとしても、援助できると述べている。

GTS社は、ロッテルダムとエイムスハーフェン(フローニンゲン)に新たにガスターミナルを設置。これによりこれまでの2倍の液化ガスを輸入し貯蔵できるという。また政府の助成によりガス貯蔵庫は現在80%満たされている。

オランダではガス代の値上がりで需要が20%減っている。今回の予想は今年の冬の気温が平年並みであることを前提に行われたものだが、もし寒冷化が起きれば需要は予想よりも上がる。また、石炭火力発電所がフル回転し、米国などから輸入する液化ガスの貯蔵が使われることを前提にしている。

ドイツはロシアへのガス供給依存がオランダよりもずっと高い。このためロシアがガスの供給を止めると危機に陥る。今週の月曜日、ドイツの経済大臣は最悪の(悪夢)シナリオに対応できるよう準備を始めると発表している。