2022-06-22
KLM、7月に1日7000席分を削減に

KLMオランダ航空は、スキポール空港出発便を7月から1日7,000人分削減しなければならない。空港の混雑は続いているため、すべての航空会社のフライト合計で1日13,500人の出発便利用者を減らすと空港が発表。このうち半分はKLMの乗客となる。オランダ民放局RTLが空港関係者から入手した情報である。
スキポール発の各飛行機が満席であると仮定すると、1日13,500席分は空港でさばききれないという。セキュリティを通過する乗客をスムーズに誘導するために、最低でも13,500人の乗客を減らさなければならない。
KLMオランダ航空は、スキポール空港利用会社の約半数を占めていいるため、乗客削減もこの約半数になる。航空会社は各自で乗客制限の方法を決めることができる。例えば、チケット販売を停止したり、すでに販売したチケットをキャンセルするなどが予想される。
他の航空会社がどの程度乗客を削減するかは不明。
4月末から始まった空港混雑はいまだに解消されていない。空港の外までチェックイン待ちの人が行列する日もある。今回の利用者削減対策により大混雑は緩和される見込みだ。混雑の原因は空港全体での人員不足。とくにセキュリティの人員が不足している。
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2023-04-14
スキポール空港の混雑、薄着と時間枠設定で解消?

昨年の5月にスキポール空港を利用した人は、空港の外まで続く混雑は記憶に新しいはずだ。今年も5月休暇の混雑が予想されているが、空港はこれを防ぐための対策を準備している。
すでに実験的にセキュリティチェックの時間を予約制度が始まっている。時間予約は出発の3日前からオンラインで可能だ。予約するとQRコードが送られてくるので、これを空港で見せると特別なレーンからセキュリティ・チェックに入ることができる。ただし、これが可能なのはEUとシェンゲン国向けのフライトのみ。
さらに、待機時間を減らすため空港では旅行客へ「セキュリティチェック用ドレスコード」を推奨している。なるべく薄着で、脱衣の必要のない服装。ブーツを履かずにスニーカー。ベルトなしで動けるジョギングパンツやレギンスがいいという。もちろんセキュリティで止められるような液体などを持ち込まないことは言うまでもない。
こうしてセキュリティ・チェックでの時間がかなり短縮されると空港は見ている。
空港の混雑の大きな要因だった人員不足も解消しつつある。給与は最低でも21%上がったので、人員を集めやすくなり、セキュリティの人員は今年は去年より850人増えている。
2022-10-14
スキポール空港の混雑、秋休みには解消か?

今週の土曜日から始まる秋休みに向け、スキポール空港は混雑を避ける対策に取り組んでいる。空港はいまだに800人のセキュリティ人員が不足している状態だが、これまでの長蛇の列をなくすよう最善を尽くすと述べている。
「このところ毎日57,000人ほどの出発乗客をさばいてきているが、この数週間はうまくいっている。乗客に対しても準備を整え空港に到着するようお願いしている。出発便情報を常に見て、4時間前には空港に着くようにしてほしい。」と空港担当者。
しかし労組FNVによれば、秋休み中はスキポール空港でまた長い列ができるのは回避できないと予想している。人員不足はいまだに解決していない状況でこれが改善される見込みもない。土曜日からはさらに混雑が激しくなるとFNV。さらに、コロナ感染がまた拡大しているため、病欠の職員が増える可能性も高い。
空港側は、セキュリティ人員を新しく雇用するために最善を尽くしているとし、時給はこれまでより2.5ユーロ増、休憩時間を増やし、休憩場所も改善するという。「セキュリティ会社と共同で雇用キャンペーンを行い、新しい人員を雇う。」と空港。
2022-09-16
スキポール空港混乱でトップ辞任

スキポール空港などの空港運営会社であるスキポールグループのCEO、ディック・ベンスホップ氏が辞任を発表した。後任者はまだ決まっていないが、ベンスホップ氏は後任者が決まるまで任務を務めるという。
今年の5月からアムステルダム・スキポール空港は混乱を極めており、問題はまだ解決していない。人員不足によるサービスの低下、発着便のキャンセルや遅延、長い待ち時間、バッゲージ紛失など、いまだに混雑や不便は解消されていない。このためやむなく旅行をキャンセルされたりする人が続出している。問題の根本はセキュリティやバゲージ取り扱いなど多くの職務での人手不足にある。
「スキポール空港の問題への対処、そしてCEOである自分の責任についてもこれまで多くの批判を受けてきた。スキポール空港が新しいスタートを切れるよう辞任することにした。」とベンスホップCEOは会見にて述べている。
5月休暇以降、空港は人員不足により業務の取り扱いができなくなり、利用客の制限をするようになった。さらに航空機の利用にも制限がかかった。この秋休みにも問題は解決されておらず、混乱状態は続いている。
問題を解決しないまま辞任を発表したベンスホップ氏の無責任に対する批判も高まっている。
2022-08-02
スキポール空港の混雑と利用者制限は秋休みまで続く

スキポール空港は混雑のため乗入れ航空機制限を行い空港利用者数を減らしているが、これは夏休み中だけでなく9月と10月も続くと空港が火曜日発表した。空港は各航空会社と話し合いの上、新しい利用制限を決定した。これによれば、9月は1日最大の利用者数は67,500人、10月はこれより69,500人となる。秋休みはこの期間にあたる。
秋休み期間中は、1日平均3,500人が最大利用者数を超えている。このためさらなる制限を行うため航空会社との話し合いが続いている。空港によれば10月にはこれまで不足していたセキュリティ担当者が増えるはず。ただ、夏は持ち込みバゲージの量が少ないが、秋から冬になるとコートを来たり持ち込む衣服も増えるため、セキュリティコントロールでの時間がかかる。
今年に入ってからの空港の混乱で旅行会社は大きな損害を被っている。とくにフライトのキャンセルや再予約などが増え、クレームの処理に追われている。コロナで2年間収益がなかった後、次はこれである。消費者協会(Consumentenbond)は、スキポール空港の対策を素人だと批判している。すでに混乱を予想していたはずなのに付け焼き刃の対応しかしていないと批判。消費者協会に寄せられた苦情は6月だけで350件に上っている。
2022-06-16
スキポール空港、1日数10本のフライトをキャンセルか

スキポール空港の混雑は未だに解消されておらず、この夏まで続くとみられる。このため空港は1日に数十本のフライトをキャンセルする予定だ。
当初はフライトの30%を削減予定だったが、やや緩和し一部のフライトを他の空港に移すなどの対策をとるため、この削減数は減る。
空港は、この発表後チケットのキャンセルや変更が相次ぐことを想定し、コールセンターを設置し備えるという。
スキポール空港の混雑は人手不足が大きな原因だ。とくに機内持ち込み荷物のセキュリティチェックのエリアが混雑しているため、乗客を減らすことを目的にフライトを減らす。
どのフライトがキャンセルされるかは未定だ。フライトチケットのみの乗客はキャンセルはたやすいが、パッケージ旅行の場合は複雑だ。ホテルやレンタカーが含まれるため、大きな影響が出るため旅行会社の反発が予想される。
国際航空業界IATAは、スキポール空港がフライトを制限するのは論外だと非難している。航空会社は空港使用料を支払っているというのに、勝手にフライト数を制限するのは受け入れないとしている。
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