大ヒットのダッチ海藻バーガー。買収で世界市場に

数年前にひとりでカーゴ自転車で販売を始め、その後大きなポップフェスティバルやレストラン、そしてスーパーマーケットに進出した「ダッチ・ウィード・バーガー (Dutch Weed Burger」。海藻などを原料とするこのバーガーは、肉の摂取を減らすトレンドの波に乗り大きな成長を遂げてきた。ただ成長には限りがあり、国際市場に向けさらなる発展を目指していた。この夢を可能にしたのが、リブカインドリー・コレクティブ(Livekindely Collective)社だ。肉の代替食品などを植物ベースの食品を開発する企業リブカインドリー社が、ダッチ・ウィード・バーガーを買収した。リブカインドリー社は、世界最大の植物ベース食品企業。

リブカインドリー・コレクティブ社は設立されてまだ1年だが、5億3500万ユーロの資金を確保。今年に入ってこのオランダ企業を含む4社を買収し、市場は世界40カ国に及ぶ。スタートアップからスケールアップと拡大してきたダッチ・ウィード・バーガーだが、今回の買収を手放しで喜んでいる。流通ネットワークや販売そして生産が拡大できるのだ。肉を使わない、いわゆるベガ市場は急速に拡大している。

肉の代替食品市場は拡大しておりオランダも例外ではない。昨年は一昨年に比較し20%も売上が増加している。この市場を牽引しているのは、環境保護主義者や理想主義者だけではない。ネスレなどの大企業も次々にベガ食品企業を買収している。

この海藻バーガーの創始者クルスドム氏が販売を始めたのは、2012年アメリカでビーガン食品ツアーを行ったのがきっかけだという。オランダに戻り、音楽フェスティバルなどで販売したところ、恐ろしいほどの大ヒットとなった。ところがコロナ禍とロックダウンでイベントでの販売は不可能になる。そこでオンライン販売を始めたところ、アルバートハインなどのスーパーマーケットがアプローチしてきたという。そして今回の買収へとつながった。
(画像:Dutch Weed Burger)

Dutch Weed Burger