ニュース

オランダも今日からインドからの入国を禁止。救援金を拠出する。
india.png
オランダはドイツやフランスに続き、コロナウィルス感染が爆発的に拡大しているインドからの飛行入国を月曜日18時から実施する。貨物と医療関係者はこの禁止令から除外される。国立衛生環境研究所(RIVM)は、「インドで拡大しているコロナ変異種についてはまだ詳細が不明」だとし、政府へ入国禁止を促した。現在入国禁止は5月1日まで続く。

現在危険国に指定されている国からオランダへ入国すると、自宅隔離が義務付けられている。しかしこれも追跡不可能でありかなり緩いものなので、感染拡大防止効果があるのかは不明だ。このため、RIVMはインドからのフライト禁止を提言した。これまでデ・ヨング国民健康省大臣は、インドからの入国は出国と入国時に検査を行っているので、フライト禁止は必要ないと主張していたが、昨夜のRIVMと閣僚会議でこれまでの規制反対を覆された。

インドでは現在新しいコロナウィルス変種株が蔓延しており、医療システムは崩壊。呼吸器の大幅な不足で満足な治療を受けられずに亡くなる人が相次いでいる。昨日は4日続けて世界最大の感染者数である1日35万人を記録、死者数は2767人に上った。この変異株は感染力が高いばかりでなく、既存のワクチンの効果も懐疑的だという指摘もある。

オランダ政府と国際赤十字は世界のコロナ対策に250万ユーロを準備、このうち100万ユーロをインドへの寄付とすることを決定した。インドへの医療援助はオランダだけでなく、EU、英国、米国などが開始した。米国はワクチン材料の提供、イギリスとフランスは呼吸器など医療器具を送付することを決定している。


関連記事

インド変異株で秋からまたコロナ拡大か?
vaccinationonarm.jpeg
オランダ国立衛生研究所RIVMによれば、今後コロナ感染の中心となるのはインド変異株(デルタ株)になるという。そして秋になってこれが拡大しそうだとRIVMは懸念している。これまで国内でのデルタ変異株は陽性者の1%と少なかったが先週には9%に上昇している。特にスペインやポルトガルに旅行した若い人の間で増えている。

このデルタ株はもともとの新コロナウィルスに比べ28%感染力が強いと言われている。ただし感染した場合に症状が以前の株よりも重篤化するかどうかはまだ明らかでない。ただワクチン接種により、症状は軽くてすみ、悪化して病院入院するケースは少ないと言われている。RIVMはワクチン接種がこのデルタ株に対し最も有効だと昨日火曜日に国会にて発表している。

臨床実験によれば、ファイザーのワクチンを2回接種することで、デルタ株の感染を88%防げる。12%は感染の可能性はあるが、重症化はファイザーワクチン接種者の96%以上は防げるという。アストラゼネカのワクチン接種者は重篤化して病院入院するのを92%防げる。
26日から大幅な規制緩和が始まるが、1.5メートルのソーシャルディスタンスなどの基本規制は守るべきとRIVM。ワクチン接種後のバケーション中も注意が必要である。

オランダ、深刻な薬不足に。中国とインドへの依存高く。
オランダが薬品不足にみまわれている。今年8月に薬局、消費者、流通企業などからの処方箋薬がないという報告件数は昨年同時期の2倍に膨れ上がった。オランダでは医薬分業が確立されており、医師が処方した薬は薬局で受け取る仕組みだが、その薬自体が供給不足になっているのだ。血圧抑制薬、避妊用ピル、パーキンソン病用治療薬などあらゆる分野の薬である。健康保健スポーツ省(VWS)によれば、不足している薬には代替薬やジェネリック薬品を出すよう指導しているという。しかしながら代替薬では副作用も心配されている。
現在769種の薬がオランダでは入手できないという状況に陥っている。昨年は732種だった。2000年から2010年の間は200種と少なかった。

この薬品不足の裏には、欧州での薬品製造業の衰退がある。現在ほとんどの薬品が中国とインドから輸入されていて、供給はこれらの国に頼っている。コスト高の欧州で薬品を製造するよりも安い薬品を輸入するほうが医療費を節約できるという思惑があった。ブラウン健康保健スポーツ省大臣は、この薬品不足を懸念し、製薬業を欧州に戻そうという計画をEUと調査したい意向だ。今後、中国やインドへの薬品供給依存率を減らしたいと述べている。

オランダ発の太陽光で走る車発表。将来はアフリカやインドに。
オランダの車メーカーであるライトイヤー(Lightyear)は、6月25日太陽光エネルギーで走る車を発表した。今回発表した車は「ライトイヤー・ワン」で5ドアのファミリーカー。スペースも広く、未来的でスポーティブなデザイン。ボンネットとルーフが太陽光を最大に受けられるようデザインされている。ライトイヤー社は将来的にアフリカとインドでの市場を狙っている。
バッテリーがフルの状態でライトイヤーは800kmの走行が可能。時速150kmまで出る。最初の80台はオランダで販売されたというが、今後5年以内にはアフリカにも輸出したいという。

ライトイヤーは、アイントホーフェン工科大学の元学生たちによって設立された。チームは2016年のワールド・ソーラー・チャレンジで優勝している。「すべての人にクリーンな車を」というモットーで開発したこの太陽光で動く車は、アフリカやインドといった電力が十分でなく電気自動車に向いていない国々での拡大を目指している。創立者のファン・デル・ハム氏は、アフリカでの太陽光車は携帯電話と同じく速いスピードで広まると見ている。電気自動車には電力網が必要だが、太陽光車は太陽光があれば動く。

同氏によれば、オランダでの市場開拓は眼中にないという。先進国での車販売自体が減少しているというのが大きな理由だ。シェアリング経済が進む中、車の所有自体が古いものとなりつつある。

問題は価格。現在ライトイヤー・ワンは一台119,000ユーロと高額である。1年に1500台しか製造できないためコスト高になっている。2021年までには製造台数を増やしコストを大幅に削減する計画だそうだ。またエネルギーコストがゼロなので、それも魅力になるという。

アムステルダム国立美術館、旧植民地スリランカやインドネシアへの美術品返還か
アムステルダム国立美術館は、スリランカとインドネシア政府といわゆる「略奪美術品」を返還することについて話し合うと発表した。Trouw紙のインタビューで、国立美術館のタコ・ディビッツ館長は「美術品返還はもっと早い時期にすべきだった。弁明の余地もない。」と語っている。再来週にも同美術館の歴史部のゴッセリンク氏がスリランカに飛び、古い大砲やバンジャルマシン・ダイヤモンドなどの返還について話し合う。このダイヤモンドはかつてはボルネオのサルタンが所有していたもの。スリランカ訪問の後、ゴッセリンク氏はインドネシアにも出向く。

旧植民地への美術品返還の動きは世界的に拡大している。今年の1月にはフランスのマクロン大統領が、旧植民地の西アフリカ・ベナンからフランスに持ち出された美術品を返還する方針を決めている。今回の国立美術館の美術品返還については、所有者がオランダ国家なので最終決定は政府が行う。先週には、オランダの国立世界文化美術館(ライデンの民族博物館とアムステルダムの熱帯博物館そしてベルグ・エン・ダルのアフリカ美術館の連合体)が、植民地美術品の返還についてレポートを発表した。この3館が所有する美術品は37万5000点にのぼる。この中の植民地から略奪された美術品の自主的返還については政府の決定に委ねられている。

オランダ政府、インドネシア独立戦争時の公開処刑への謝罪金支給を延長
インドネシアは1602年から300年以上にわたりオランダの植民地統治を受け、その後1942-45年には日本軍に占領された。日本の敗戦後インドネシアは再占領しようとするオランダに対し独立戦争を行うが、この際オランダ軍は民間人の公開処刑を行った。 その数は2000人から3000人と言われている。2013年に、在インドネシアのオランダ大使が公式にこれを謝罪し、政府は虐殺被害者の未亡人に2万ユーロを支給すると決定した。これまでに9人の未亡人が謝罪金を受け取っている。今回、クーンダース外務大臣は、この謝罪金支給を2年間延期すると述べた。

謝罪金の要求は今年の9月10日までで締め切られる。しかしながら、この制度についてインドネシアではまだ十分に知られていないと、労働党議員が指摘。この指摘に応えクーンダース外相は2年間延期を決定したもの。「公開処刑の被害者の未亡人に対しオランダ政府は大いなる責任がある。ジャカルタのオランダ大使館のウェブサイトでもこの謝罪金支給期間延長について公表し、周知を拡大するよう務める。」と語っている。