ジョンソン&ジョンソンのワクチンの接種一時中止に。接種計画にまた遅れ

オランダで使用されるコロナウィルス・ワクチンは、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、そしてジョンソン&ジョンソン(ヤンセン)の4種。このうちアストラゼネカ社製のワクチンは血栓が発生するリスクがあったため60歳未満の人への接種が禁止された。ジョンソン社のワクチンは今月後半から使用開始の予定だったが、米国でワクチン接種後の血栓発生が報告されたため、オランダ政府もこのワクチンの接種を一時的に止めると、昨日デ・ヨング大臣が発表した。

米国ではすでに700万人がこのジョンソン社のワクチンを接種したが、このうち血栓と血小板欠乏の症状が出たのは6件。117万人に一人の割合だ。ただし、まだワクチン接種と血栓の関連性は米国では調査中である。欧州医薬品局(EMA)でも現在調査を急いでいるが、決定を前にオランダ政府は接種の一時停止を発表した。

アストラゼネカ社とジョンソン社のワクチン接種の限定や中止で、オランダのワクチン接種計画はおそらく6週間以上遅れると見られる。オランダはワクチン接種に関しては政府の施策不足により混乱している。ワクチン接種の知らせも国立衛生環境研究所(RIVM)からだったり、ホームドクター経由だったりとまちまちなのと、接種場所や時間もネット経由、電話で選べる場合と、前もって決まっている場合など統一が全くとれていない。さらにロジスティックの悪さから遅延が起きており、国民の政府のワクチン対策に対する信頼度は急速に落ちている。

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