コロナ危機でもオランダb住民ますます豊かに。いつまで続く?

コロナ危機や大量解雇にもかかわらず、2020年度オランダの世帯の家計は順調に伸びているオランダ経済自体は3.7%後退しているのとは裏腹に、実質可処分所得は2.4%上昇した。オランダ中央統計局CBSが本日発表した統計だ。
コロナ危機は政府財政には大きな打撃を与えており、財政赤字は340億ユーロと一昨年の140億ユーロを大幅に上回っている。

家計が潤う背景には、給与の上昇がある。昨年は平均3%上昇している。この上昇は過去12年間で最も高く、インフレを考慮すると賃金労働者がこれほどの給与上昇を経験したのは34年前以来だ。一方、自営業者は労働時間が減って収入も落ちており、過去7年最低のレベルとなった。

企業に働く人達は、ロックダウンで海外での休暇を過ごしたりレストランや劇場に行くことができなかったため、消費を大幅に減少させた。このため収入の4分の1が貯蓄に回っている。一昨年は17%程度だった。
しかし従業員がこの春を謳歌できるのもそれほど長くはないかもしれない。政府の支援策が打ち切られれば倒産する企業も増え、失業者は速いテンポで増加すると予想されている。これにより従業員と労働組合の交渉力が低下するのは否めない。

CBS 実質可処分所得の上昇