オランダあれやこれや

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ゆるベル通信 Vol.3 「堂々一位」
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こんにちは。白乃ちえこです。ゆるいベルギーからゆるいお便りをお送りします。

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以前、日本のとある場所で、年配の女性とおしゃべりする機会があった。
私がベルギーに住んでいることをお伝えすると、
「ああ、デンマークの首都ね!」 と屈託のない笑顔で返され、
「はあ、まあ、あのヘンですね・・・」 などと苦笑いしてお茶を濁すしかなかった。

そんな地味で存在感の薄いベルギーでも、なんとギネスブックに堂々一位の実績がある。
「無政府状態世界最長記録」 である。2011年に541日という快挙?を成し遂げた。
それまでは、2003-2004年にカンボジアで樹立された354日が最長だったというから、
ぶっちぎりの第一位である。

ところが、せっかくの記録も2020年には592日に塗り替えられてしまった。
記録を破ったのは・・・ベルギー自身だった。

このあっぱれな事態にはさすがに国民は関心を寄せていて、ラジオ番組では
「今日で512日目、記録更新!」などと面白がっていた。

クーデターが起きるどころか、自虐ネタで笑い飛ばすあの見上げた根性は、
八百万の神と共棲する極東某国の大らかな民にも、思いのほか親和性があるかもしれない。

⦅ベルギーの政治は複雑である。連邦政府の他に、三つの地域政府(北からフランダース、ブリュッセル、ワロン)と三つの言語共同体(人口順にオランダ語、フランス語、ドイツ語)が存在する。言語や経済、歴史や宗教
等々の要素が絡まって、連立政党の組閣は難航する⦆


それだけにとどまらない。元首相のイヴ・ルテルヌ氏(仏語で“終わり”の意味。。。)に至っては、
在職期間中、報道陣の依頼でベルギー国歌ラ・ブラバンソンヌを口ずさむはずが、
こともあろうにフランス国歌ラ・マルセイエーズをお披露目してしまったのだ。

良くも悪くも、とらわれない人びとである。

(つづく)

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