ハイネケン、コロナによる営業不振で8000人解雇

コロナ危機は世界的なビール醸造メーカーであるハイネケンにも大きな打撃を与えている。ロックダウンによる飲食店閉鎖や営業時間短縮などで、昨年度の利益は49%減少したため、コスト削減目的で全世界の従業員者の10%にあたる8000人を解雇すると発表した。また今後の展望も明るくない。世界各国でハイネケンビールが販売されている飲食店のうち、オープンしているのは30%に満たないという。この状況が改善されるのはおそらく今年の後半になりそうだと、ハイネケンは予想している。

同社の純利益は2019年の25億ユーロから2020年には12億ユーロへ転落した。49%の減少である。売上は197億ユーロと12%の下落だ。このためコスト削減を目指すハイネケンは人件費削減のため8000人の解雇に踏み切った。
ハイネケンビールの売上は8%減少したが、ノンアルコールビールの売れ行きは伸びているという。また飲食店の閉鎖で、スーパーマーケットやオンラインでの売上も伸びている。

営業不振にもかかわらず、ハイネケンはコロナ危機で損害を被った飲食店の援助をしている。ハイネケンを扱う店舗の家賃の補填だけで5000万ユーロを援助。また、2300万ユーロを赤十字や医療関係者へ寄付している。