「会議中にスマホやタブレットを持ち込まない。」オランダ軍情報保安局

テレグラーフ紙が行った軍情報保安局(MIVD)局長とのインタビューで、局長のスヴィレンス少将は「大企業では会議中にスマートフォンやタブレットをテーブルの上に置かないように」と提言した。ハッカーはスマホやタブレットを通して企業秘密などを盗聴することが可能だ。スヴィレンス局長によれば、オランダのサイバーセキュリティ対策は十分でないという。

「戦争と平和のあいまいな狭間にいるオランダは毎日のようにサイバー攻撃を受けている。ノウハウは盗まれ、基幹となるシステムやインフラが攻撃され、情報操作でオランダ社会が操られている。」

スヴィレンス局長によれば中国やロシアといった国が機密情報を盗もうと仕掛けている。そのやりかたは従来のオンライン上のハッキングだけでなく、スマホやタブレットから音声情報を盗むことだ。とくに機密事項が話される会議では要注意だという。「スマホは便利な道具だが、スパイ行為によるリスクはあまりにも大きい。」

2年前、ハーグの化学兵器禁止機構であるOPCWに対しロシアの諜報機関がハッカー攻撃を仕掛けたが、オランダ軍保安局(MIVD)はこれを阻止したと発表した。ロシアのスパイ4人が同日に国外追放となっている。

オランダの情報・諜報機関は2機関あり、ひとつが総合情報保安局(AIVD)、もうひとつがこの軍情報保安局(MIVD)である。現在AIVDの最重要課題は、国内国外に関わらずイスラムテロネットワークの監視摘発にある。

Telegraaf記事