フェイスブック、黒人従者(ズワルト・ピート)ファンのページを削除

アメリカ発のブラック・ライブズ・マター(BLM)運動の影響を受け、オランダでも顔を黒く塗ったズワルト・ピートを排除する動きが出ている。ズワルト・ピートはオランダの伝統的行事であるシント・ニコラス(シンタクラース。後にアメリカに渡りサンタクロースになったという説もある)の黒人従者である。実際には白人が顔を墨で黒く塗って赤い大きな唇を書き、金色のイヤリングをして登場する。典型的な植民地時代の「黒人従者」であり差別的であると見る人も多い。国連も2013年にこれを批判している。オランダではブラックフェイスを廃止すべきだという人たちと、伝統は守るべきもので子どもたちも楽しみにしているというズワルト・ピート擁護派に分かれている。

ソーシャルメディアのフェイスブックは1ヶ月前にブラックフェイス(黒人ではなく、黒く塗りたくった顔)の画像があるサイトは削除すると発表している。今回、オランダ最大のプロ・ズワルト・ピートのサイトがいくつか削除された。「ズワルトピート・ファンクラブ」や「ズワルト・ピートは永遠に(Zwarte Piet Moet Blijven)」の10,000人以上のファンがいるページだ。

フェイスブックがズワルト・ピートに反旗を翻して以来、オランダのオンラインショップも次々にアンチ・ピートに変貌している。最大のオンラインショップである「Bol.com」「Amazon」「Coolblue」などはブラックフェイスのピートの画像がある商品は販売しないと決定している。