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オランダ南部でも原発事故に備えヨウ素剤配布開始
10月10日から29日にかけて、オランダ南部の住民にヨウ素剤が配布されている。オランダ国境に近いベルギー北部とオランダにある原発3基の事故に備え、健康被害を防ぐためのヨウ素である。原発は現在ベルギーに2基、オランダで1基が稼働している。

ヨウ素薬は原発事故で放射能が放出された際に飲む。ヨウ素そのものは放射能から身を守るわけではなく、甲状腺がんを予防する効果があるという。ベルギーのドゥール原発に近いオランダのベルヘン・オプ・ゾームではすでに長年ヨウ素を自宅に備えている家庭が多い。オランダのボルセーレ原発そしてベルギーのティアンジュ原発付近の住人も同様だ。

今回の配布は原発から20キロ以内に住む40歳以下の人全員が対象。ドイツのエムスランド原発付近でも同様な措置がとられる。さらに100キロ圏内では18歳以下の人全員が対象となる。これは放射線による甲状腺がんの危険が若い人に高いという理由から来ている。さらに年齢とは関係なく、事故時には妊婦はお腹の子供を守るためにヨウ素を求めることができる。

政府は原発は安全だと主張する一方で、このような大量のヨウ素を配布していることを疑問視する人も多い。政府によれば原発は30年前に比べずっと安全になっているというが、今回の措置は国際的なガイドラインによるものだと説明している。


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ベルギーに続きオランダでも原発事故に備えてヨウ素剤配布計画
ベルギー政府は原子力発電所の事故に備え、2017年にはすべての住民にヨウ素剤の配布計画である。28日ベルギーの健康保健省大臣のマギー・デ・ブロック氏が発表したもの。現時点では原子力発電所から20km以内に住む住民のみが、ヨウ素剤の配布を受けることができるが、今回の発表で配布地域は100km以内となり、事実上ベルギー全土に適用されることになった。

ベルギーには現在ドゥールとティアンジュに合計7基の原子力発電所があるが、老朽化が進みここ数ヶ月破損などの事故が多発している。さらにテロによる原発爆破事故への懸念もある。原子力災害時に放射性ヨウ素を吸入した場合、内部被曝により甲状腺癌、甲状腺機能低下症等の晩発的な障害のリスクを高める。ベルギー政府が配布計画の安定ヨウ素剤は、放射線障害の予防が可能であるという。

ベルギーと国境を接するオランダやドイツでも対策が練られている。オランダでは40歳までの子供と成人そして妊婦に優先的にヨウ素剤を配布予定。ドイツでは、問題が多いベルギーの原発の閉鎖を求めている。