孤独な雪だるま

先週オランダは雪に染まり、ウィンターワンダーランドに変身した。
晴天になると多くの人々は森に繰り出し、気温がぐ~っと下がると“今年こそは11市スケート大会が開催するかも?!”とワクワクソワソワするオランダの人々は結構ミーハーなのかもしれない。
大雪、そして気温はたちまち零下まで下がり、オランダ中の池や運河はたちまち天然アイススケート場に変身した。
私の家のすぐ近くの池も勿論凍った。前回私が凍った池の上に足を乗せたのはもう12年も前になる。積もった雪で歩きにくい歩道をゆっくりと歩きながら先週末池に行ってみると池の上では沢山の人々が集まっていた。スケートをする人は勿論のことだが、大半はただ凍った池の上に立ちお喋りしている人ばかり。中には乳母車まで凍った池の上に乗せてたお母さんもいた。皆楽しそうだったけど、その反面“う~ん、もっとお互いの距離を開けた方がいいんじゃないかなあ”と私は遠目に池の上の人々を眺めた。

池からの帰り道、池の横の小川を通ると池同様しっかり凍っていたのに、人っ子一人いなかった。小川の真ん中には誰かが作った雪だるまがポツンと立っていた。
誰も滑った跡がない小川の上に一人佇む孤独な雪だるま。でも、その表情はこちらが思っているほど寂しそうではなく、凍った小川を独り占め出来て満足そうにも見えた。
週明けと共に気温は徐々に上がり始め池や運河の氷は解け、天然アイススケート場もお開きになった。あの雪だるま、もう溶けちゃっただろうな・・・。
今度は水に生まれ変わって小川の中をスイスイと流れているのかな。
明日にでも見にいってみようかな。
早く暖かくならないかなあ。