オランダ、ドレンテ州の人里離れた農家で家族を監禁していた父親逮捕

オランダ東北部ドレンテ州ラウナーヴォルト(Ruinerwold)の人里離れた農家で10年以上にわたり家族を地下室に監禁していたとし、15日に58才のオーストリア国籍の男が逮捕されたが、17日には2人目の容疑者として家族の父親(67)が逮捕された。父親は監禁と暴行そして資金洗浄の容疑で逮捕されたもの。

父親と6人の子供(18才から25才)のこの家族は何年間にもわたり外界との接触がなかった。警察によれば、子どもたちは9年近くこの農家に監禁されていた模様。家族はこの農家を借りて小さな畑を作り自給自足の生活をしていたものと見られる。事件が発覚したのは、25才の長男が逃亡し、村のカフェで助けを求めたことがきっかけだ。それまで村の人は、このオーストリア人には面識があったが、子どもたちが監禁されていたことは知らなかった。母親は2010年にライナーヴォルトに引っ越して来る前に死亡していたと見られる。長男は、フェイスブックなどのソーシャルメディアにアカウントを持っているが、ここ数週間投稿が続いていた。その中で長男は、このオーストリア人の男のために働いていたと書いている。

警察は監禁が特殊な信念あるいはカルト宗教のもとに行われていたのかについて調査している。ドレンテRTL放送局によれば、父親は文鮮明の統一教会という新宗教に属していたという。統一教会は洗脳や集団結婚で知られている。ラウナーヴォルトはスーパーマーケットがひとつだけある人口4000人の小さな村である。農家からは大量の現金が見つかっているため、警察は資金洗浄の容疑に関しても調査している。